グッドデザイン賞2002年

「車いすを大切に扱っていますか?」
それは、車いす利用者への視線です。

雨ざらしになった車いすを、見かけたことはありませんか?
施設の脇で、ほこりだらけの車いすを見たことはありませんか?
どんな思いで、車いすを利用しているのでしょう。

重い車いすを、必死になって抱え、階段をのぼっている人を見たことはありませんか?
標準的な車いすでも、11キロ以上あり、なかには26キロ以上ある車いすもあります。
力がいると同時に、持ち運ぶひとの身体に負担がかかります。
大きな車輪に、四角い骨格という、車いす特有の構造から、足元も見えづらく、重心も不安定です。
場合によっては、持ち運びに、大変に危険がともなうこともあります。

クルマのトランクに載せるときも、腰痛など、からだに負担がかかります。
気をつけないと、クルマと車いす、双方に傷がついてしまいます。

このバッグは、利用者の『人間工学』(注1)に基づいて設計されています。

車いすの輸送/保管を目的とした収納用バッグです。
上部中央から両脇にかけて、長いチャックが付けているので、一人でも楽に車いすを収容することができます。
両サイドからは、把手と肩掛けが、それぞれ付いていますので、一人または数人で、楽に持ち運ぶことができます。
布は、ヘビーツイール糸を使った丈夫な生地に、溌水加工をほどこしたものを使用しています。
汚れにくく、手入れも簡単です。
フォルムは、各コーナーを曲線にカットした可愛いらしいデザイン。
車の後部座席にも、シートを傷つけたり汚すことなく載せることができます。
長期保存にも場所を取らず、あつかいが簡単で、外観も美しく、車いすの保護にもなります。
(注1:公益財団法人テクノエイド協会の助成を、2年度に渡り受け、車いす利用者のサポートとなるバッグシリーズを開発しています)

「車いすを大切にすることも、福祉です」

わたしたちは、車いすに関わる全てのバッグを開発提供することで、社会に貢献します。

kaigo-park スタッフ一同